日本で人気がある仮想通貨の一つNEM(ネム)。
後発組と呼ばれている仮想通貨というだけあって、出来ることも幅広く、技術的にも素晴らしいと言われている通貨です。2018.2.20現在では時価総額ランキング13位($4,668,164,999)ですが、昨年末は最高位となる5位まで価格を上げました。
今年1月のコインチェック事件で不名誉ながらもハッキング被害にあった通貨としても有名になっています。事件の影響でNEMの認知度は急上昇したのは事実。ちなみにハッキングを受けたからといって通貨としてのNEMに問題があったわけではないので要注意です。
というわけで、今回の記事ではNEMがどういった通貨でどんなことが出来るのか、また価格や購入出来る取引所についてまとめたいと思います。マンガも用意していますので、NEMの理解にきっと役立つはずです。
では早速ご紹介していきましょう。
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目次
NEM(ネム)の概要
URL:https://nem.io/
通貨名 | NEM(ネム) |
通貨略号 | XEM |
公開日 | 2015年3月 |
時価総額 | 上のランクを参照 |
発行上限枚数 | 8,999,999,999枚(約90億枚) |
取扱国内取引所 | zaif,coincheck |
取扱海外取引所 | Bittex、POLONIEX、BTC38、BTER、HitBTCなど |
公式サイト | https://nem.io/ |
公式Twitter | https://twitter.com/NEMofficial |
公式Facebook | https://www.facebook.com/ourNEM/ |
NEM(ネム)の基本情報
引用:coingecko
NEM(ネム)の名称は、New Economy Movement(新しい経済運動)のアルファベットを取って付けられました。
金銭的な自由、分散化、平等、および連帯感の原則に基づいて、「新しい経済圏の創出」を目標としてはじまったプロジェクトです。2014年1月にbitcointalk.orgのフォーラムで、ハンドルネームutopianfutureという人物によって企画され、2015年3月31日に公開。
実際は、2015年3月29日に最初のタイムスタンプが押されているので、3月29日に生まれています。
引用:http://chain.nem.ninja/#/block/1
NEMの特徴
NEM(ネム)の発行上限枚数
NEM(ネム)の発行上限枚数は、8,999,999,999枚です。最初から上限まで発行されています。
公開前の募集では、3000人の上限に対し、約1600人の希望者が手をあげ、希望した約1600人の投資家に8,999,999,999枚が均等に分けられました。公平に配分していますが、人数の数え方がメールアドレスのため、1人で複数のXEMを受け取った人がいる可能性は否めません。
NEM(ネム)にはマイニングができない
NEM(ネム)は、上限枚数がすでに配分されているため、ビットコインのようなマイニングはできません。かわりに、ハーベスティング(収穫)が存在します。
NEM(ネム)はハーベスティングで稼ぐ
NEM(ネム)は、マイニングで報酬を得るのではなく、ハーベスティングで稼ぐことができます。ハーベスティングとは、ユーザーの取引を正当に承認した時にチェック料として手数料がもらえることです。
ハーベスティングをする権利はユーザーであれば誰でもあります。
ただし、ハーベスティングをするには条件があり、残高が10,000XEMで、既得バランスが10,000XEMになると参加することができます。また、誰が取引のハーベスティングをするかは、Impotance(重要度)の基準となるPOI(Proof of Impotance)をもとに決められます。POIが高い人ほどハーベスティング多くすることができます。
ハーベスティングには2種類あります。
1.ローカルハーベスティング
PCを立ち上げたまま行うハーベスティング
2.デリケートハーベスティング
PCの電源を落としてもよい委任(デリケート)型のハーベスティング
PCの電源を落としてもよいデリケートハーベスティングは、スーパーノードと呼ばれる上位ノードに委任することによって、手数料を得ることができます。
POIとは?
POIとは、NEM(ネム)のブロックチェーンで使われているアルゴリズムのことです。
POI、すなわちProof of Impotanceを日本語に訳すと「重要性の証明」です。重要性を証明するために、
- ウォレット内の残高
- 入出金取引(トランザクション)の頻度
の2点によって評価されます。
そのため、資金力のある人だけが富を増やすのではなく、誰でも平等に手数料を受け取ることができます。
POIを上げる方法
POIを上げるためには、NEM(ネム)を使って多くの取引をすることが重要です。NEM(ネム)を使うことで手数料が取られますが、その分ハーベスティングで稼ぐことができます。
POIを上げる方法としては
- 既得バランスが10,000XEM以上のユーザーからの入金がある
- 1回に1,000XEM以上の送金をする
- 30日以内の取引である
で上げることができます。
ハーベスティングでたっぷり儲けようとして不正な手段をする人はいますが、きちんと対策が取られています。
作為的にPOIを上げるための取引を繰り返しても、チェックではじかれて利益を得ることはできないシステムがあるので、不正な手段は使えません。
スーパーノードとは?
スーパーノードとは、通常のノードの上位版です。
スーパーノードになるには条件があり
- 最低秒間2000回繰り返しでハッシュ可能であること
- 300万XEM以上の保有や常にチェーンが同期されていること
- NISのバージョンが最新であること
が条件で、1日4回のチェックをクリアしないといけません。厳しい条件をクリアしたスーパーノードのみが報酬を受け取ることができます。
スーパーノードになって受け取れる報酬は山分け式で「Sustainability Fund」というファンドから報酬を受け取ることができます。
ファンドからの報酬は、最初は70,000XEM/日でしたが、スーパーノードが増えたため配分が減っていき、現在は300XEM/日ほどになっています。また、「Sustainability Fund」のファンドの資金が無くなってしまった時には、NEM(ネム)の取引手数料の一部がスーパーノードの報酬になる予定です。
スーパーノードは、NEM(ネム)の中核を担っており、デリケートハーベスティングを受け持つという点から、運用者の管理やセキュリティの高さが必要です。
NEM(ネム)上の独自ドメインと独自通貨
NEM(ネム)には、独自ドメインの「ネームスペース」と、独自通貨の「モザイク」があります。
1.独自ドメイン「ネームスペース」
他の仮想通貨で独自のトークンを発行する時は、単一のトークン名になりますが、NEM(ネム)では「ネームスペース」が得られます。
NEM(ネム)公式サイトによると、「ネームスペース」はインターネット上のドメインのようなものと定義されています。
「ネームスペース」はレンタルすることができ、期間は1年間です。
例えば、「sun(太陽)」と名付けた場合、他の人は同じ名前を使うことができません。さらに、「サブネームスペース」を付けることができ、最大2階層まで付けることができます。
付けられる名前の条件は、
- 「ネームスペース」の最大文字数は16文字、「サブネームスペース」は64文字まで
- a~zまでの小文字アルファベットと、0~9までの数字、記号では_(アンダーバー)と-(ハイフン)
です。
逆に付けられない名前は「nem, user, com, info ,biz, net, edu,account, org, mil, gov」です。現在は、上の文字だけですが、今後付けられない名前は増えていく可能性があります。
2.独自通貨「モザイク」
独自通貨の「モザイク」は、コインやトークンのような存在です。「ネームスペース」がインターネット上のドメインとすれば、「モザイク」は画像です。
「sun(太陽)」という「ネームスペース」に「moon(月)」という「モザイク」を付ける場合は、以下の通りです。
- モザイク名
取得時に付ける - 説明
半角で最大128文字のフリーテキストで、日本語でも大丈夫です。所有者は後から変更することができます。 - 初期供給量(発行数)
どれだけ発行するかを決めます。供給量はロックすると後から変更することはできません。ロックしなければ、後から変更することが可能です。 - 可分性
小数点以下6桁まで設定できます。 - 譲渡許可
所有者と非所有者だけで転送するかを決めます。
非所有者同士だけで送受信できる自由送信にすることもできます。 - 徴収料
「モザイク」の取引の際に手数料を取るかどうかを決めます。
NEM(ネム)の独自サービス「ネームスペース」や「モザイク」を使うと、自分だけのオリジナルの通貨の取引を楽しむことができます。
セキュリティに優れている
NEM(ネム)はセキュリティが高いことも特徴の一つです。
NEM(ネム)では、「EigenTrust++」というアルゴリズムを使って利用者を評価しています。「EigenTrust++」を使うことで、悪質な取引やハーベスティングが行われないようになっています。
2つの公式ウォレット
NEM(ネム)には2つの公式ウォレットがあります。
公式HPからダウンロードできる、NanowalletとNEM Walletです。
1.Nanowallet
Nanowalletは、マルチプラットフォームのウォレットアプリケーションです。NEM(ネム)では、Nanowalletが主流で使われています。
Nanowalletは、PCやスマートフォンなどあらゆる種類の環境で使うことができます。
ハーベスティングはデリケートハーベスティングのみが使用でき、「ネームスペース」や「モザイク」を使用しての送金もすることができます。
NEM Wallet
NEM Walletは、スマートフォン用のウォレットです。
XEMの送受信、残高の確認、ハーベスト履歴を確認することができます。出先でも使用することができるため、常にNEM(ネム)の動きをチェックしたい人に最適です。
NEM(ネム)の価格
2018年2月20日現在、NEMの時価総額は約4960億円です。時価総額ランキングでは第13位の仮想通貨です。
2017年にNEM(ネム)の価格が急上昇した時には、時価総額ランキングで5位に入ったこともあります。仮想通貨の中でも人気が高いことがわかります。
NEM(ネム)のチャート
公開してから2017年3月まで、1XEM=0.3円~1円の間で停滞していましたが、2017年5月に1XEM=40円まで上昇、12月には1XEM=70円まで急上昇しました。
2017年5月の急騰は、ニューヨークで開かれたブロックチェーンの展覧会「Consensus 2017」に出展したことで、アメリカから注目されたことが原因です。2017年12月の急騰は、中国のアプリとの連携が噂されたためですが、それは中国側アプリの公式が否定しています。
その後、2018年に入り仮想通貨全般の価格が落ちてきているため、NEM(ネム)の価格も下落しています。
仮想通貨全般が上向きになった時には、またチャートが上がると予測されます。
NEM(ネム)を購入できる取引所
NEM(ネム)を購入できる取引所は、国内ではZaif、coincheckの2つですが、coincheckはNEM(ネム)流出問題があったため、現在はZaifのみです。
国内の取引所
Zaif
URL:https://zaif.jp/
Zaifは2015年3月に設立された国内の仮想通貨取引所です。日本のテックビューロ株式会社が運営しています。2014年7月にBitcoinウォレットサービスとして設立され、2014年4月にEtwingsを買収してZaifとしてリブランドしました。
Zaifの特徴は、手数料が安いことです。NEM(ネム)の取引にかかる手数料では、指値は0%、成行0.1%です。また、二段階認証がありセキュリティが高いです。
問題点としては、Zaifの人気が高すぎるため登録して取引できるようになるまで時間がかかることや、サーバーが重くなる時があることです。問題点を加味しても、日本円で安心して取引できる取引所のため、初心者におすすめです。
海外の取引所
Bittex
アメリカの仮想通貨取引所です。
取り扱う仮想通貨は200種類以上で世界最大級の取引所です。日本語に対応しておらず、英語のみです。トラブルがあった時の問い合わせが大変です。手数料も高いので、Bittrexでしか扱っていないマイナーな仮想通貨を購入したいという場合に使うことをおすすめします。
POLONIEX
2014年1月に設立されたアメリカの仮想通貨取引所です。
扱う仮想通貨の数は、100種類程度で、Bittrexと肩を並べる世界最大級の仮想通貨取引所です。手数料が安く、簡単な英語で取引ができるので、海外の取引所を初めて使いたいという人におすすめです。
BTC38
BTC38は、中国の仮想通貨取引所です。
仮想通貨はマイナーなものまで幅広く取り扱っています。全て中国語での取引になるため、かなり難易度は高いです。
coincheck社のNEM(ネム)流出問題
2018年1月26日、何者かによってcoincheck社が所有しているNEM(ネム)が日本円にして580億円分盗まれるという事件がありました。
しかし、NEM(ネム)が流出したことによって、価値が下がったということはありません。今回問題なのはcoincheck社だけの問題であり、NEM(ネム)自体が悪くないのです。逆に、NEM(ネム)の対応の素早さが評価されています。
素早い対応のNEM財団
It's unfortunate that coincheck got hacked. But we are doing everything we can to help. https://t.co/AH3lEDDG71
— Lon Wong (@2017Lon) 2018年1月26日
2018年1月26日にcoincheck社の流出問題が発覚すると、すぐにNEM財団はcoincheck社の救済を宣言しました。
NEMチームからの発表:
– #NEM は盗まれたXEMを追跡するタグをつけるシステムを24-48時間で完成
-これにより盗まれたXEMは売ることができない
-NEMがこの重大なハッキングを解決する
-他の取引所にも重要。NEMコミュニティはこういったサポートをする
-ハッカーではなく我々が勝つ$XEM #コインチェック https://t.co/yZqlbKF61v— Coin Japan − 仮想通貨・ICO − (@CoinJapan) 2018年1月27日
1月26日の夕方には、盗まれたXEMにタグを付けることを表明し、24時間~48時間で行う迅速な対応をしました。
NEM財団副代表のジェフ・マクドナルド氏公式声明
「NEM財団はCoinCheckを最大限に支援している」
「3つの選択肢を模索中だがセキュリティ上どのように対処しているのかはコメント出来ない」
「ハッカーは資金をどの取引所にも移動させていないと確認済み」
ネムの対応まとめ↓https://t.co/haaojuJExT https://t.co/c0KOcC7IFm— CoinPost -仮想通貨情報サイト- (@coin_post) 2018年1月28日
翌日にもNEM財団から現状の報告があげられています。
この素早い対応が逆に素晴らしいと世界中から評価され、NEM(ネム)への評価は逆に上がりました。
NEM財団とは
URL:https://nem.io/about/foundation/
NEM財団とは、2016年にシンガポールで発足された国際的な親組織です。
シンガポールを中心に、世界中に支部を作ることが決まっています。
NEM財団は、コミュニティを組織するだけでなく、ビジネスや問的研究や地域の政府に携わり、地域でのワークショップや教育イベントを行っています。日本からは、テックビューロ社のCEO朝山が理事に就任しています。
URL:https://nem.io/about/foundation/
愛される通貨NEM
NEM(ネム)はファンが多い仮想通貨です。日本でもNEM(ネム)は愛されていて、様々な活動をしています。
NEM bar
2017年12月に東京の渋谷に「nem bar」がオープンしました。
NEM(ネム)を愛する人々が夜になると集う場所で、毎晩NEM(ネム)を中心とした仮想通貨の話で盛り上がっています。
各地で行われる交流会
https://t.co/25OLQO9587
nemket2017のレポート、掲載しました。
末尾にギャラリーも設置しましたので、都合で行けなかった人、振り返りたい方などはお時間あるときに見て頂ければと思います。#nemket2017 #nemket— Rhime🗽Blockchain (@CryptoRhizome) 2017年12月17日
全国各地でNEM(ネム)ファンによる交流会は行われています。パーティーやフリマなど様々な活動を行ってNEN(ネム)の認知度を広めています。
NEM(ネム)の今後
NEM(ネム)の今後は一体どうなるのでしょうか。今後を予測してみます。
世界への広がり
NEM(ネム)が取引されている通貨と取引所のグラフです。
通貨では日本円が4割ほどで、公式通貨として圧倒的に使われていることがわかります。取引所でも一番多いのが、日本のZaifです。
NEM(ネム)は日本での人気が高いですが、まだまだ世界に広がってはいません。世界中の取引所で扱われていけば、認知度が高まりNEM(ネム)の価格はさらに上がっていくと予測されます。
Catapult(カタパルト)への期待
Catapult(カタパルト)は、今後NEM(ネム)が実装する予定の大型アップデートです。カタパルトを実装することにより、処理速度が上昇します。
カタパルト後の予測では
- ビットコイン:7~14件/秒
- リップル:1,000~3,000件/秒
- ネム:3,000~4,000件/秒
と、圧倒的な処理能力になると見込まれています。
実際にアップデートでカタパルトが使われるようになれば、NEM(ネム)の価格が急騰すると予測されます。
mijinの発展
NEM(ネム)のシステムを利用しているのが、日本発のmijinです。
mijinは、Zaifの運営会社「テックビューロ」が開発を進めており、NEM(ネム)の公式ウォレットNanowalletでも取引ができます。現在試験版を運用しており、日本を含む15か国から申し込みがありました。
日本ではNEC、NTT、新日鉄、ドリコム、、OKwave、関西テレビ、ミクシィ、山形大学、ワイジェイFXが使用しています。
NEM(ネム)をベースにしているmijinが発展していくことにより、一緒にNEM(ネム)の価値も上がっていく可能性が高いです。
まとめ
NEM(ネム)は、まだまだ発展途上の仮想通貨であり、今後アップデートや世界の動きによって価格が上がって行くことが見込まれます。
いきなり急騰する可能性も高いので、NEM(ネム)関連の情報は常にチェックするようにしましょう。
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