仮想通貨LISK(リスク)は国内でも人気が高い通貨です。
LISKはイーサリアムと同じスマートコントラクト技術を使った通貨です。イーサリアムとの大きな違いは「サイドチェーン」を使っている点です。これが問題発生時に大活躍すると見込まれているため、より安全性が高い通貨と言われています。
しかしそれはLISKが持つ一面に過ぎません。今回の記事ではLISKがどんな通貨なのか、初心者でもわかりやすいよう解説したいと思います。
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目次
リスク(Lisk)の概要
URL:https://lisk.io/
通貨名 | Lisk(リスク) |
通貨略号 | LSK |
公開日 | 2016年5月 |
時価総額 | 上のランクを参照 |
発行上限枚数 | 無し |
取扱国内取引所 | コインチェック |
取扱海外取引所 | POLONIEX,Bittrexなど |
公式サイト | https://lisk.io/ |
ホワイトペーパー | あり |
リスク(Lisk)の基本情報
Liskは仮想通貨の名称ではなく、分散型プラットフォームのことを指しています。
そのプラットフォーム上で使われる通貨がLSKです。
開発者は、Cryptiに従事していたMax Kordek氏とOliver Beddows氏で、他の多くの仮想通貨と同じようにスイスに本部を構えています。また、開発拠点は、ドイツのベルリンにあります。
リスクの公開は2016年5月です。2016年2月~3月にかけてICOを実施し、14,000BTC以上の資金を調達しました。
分散型プラットフォームとは?
分散型プラットフォームとは、中央管理者がいなくても動くアプリケーションのことです。そのため、離れた人同士が独自のルールで仮想通貨のやり取りをすることができます。分散型アプリケーション「DApps」(Decentralized Applications)と呼ばれています。
「DApps」の定義は3つあります。
- オープンソースであること
- 暗号化されたトークンを持つこと
- ユーザーの同意によって改善されること
この3つを満たすことで「DApps」と呼ぶことが出来ます。
リスクはビットコイン2.0系
リスクは、よくビットコイン2.0系と言われます。
ビットコイン2.0系とは、ビットコインがバージョンアップしたものではありません。ビットコインで使われているブロックチェーン技術を応用して、通貨としての目的とは別の機能を持たせるという考え方です。リスクの他に、イーサリアムやリップルもビットコイン2.0系です。
リスクはイーサリアムに似ている?
リスクはたびたびイーサリアムと比較されています。
イーサリアムをベースにして作られたと考えている人がいますが違います。Liskのコードは、開発者がCrypti出身のため、CryptiプロジェクトのOliverのコードがベースになっています。
リスクの特徴
発行上限枚数がない
リスクには発行上限枚数がありません。年々LSKの発行枚数が増えています。ちなみに、ICOで配布したのは、100,000,000 LSKです。
リスクの発行枚数がなぜ増え続けているかというと、システムに理由があります。
リスクのブロックチェーン上で新しいブロックが作成されると、新しく5LSKが追加されます。3,000,000ブロックごとに報酬は1LSKずつ減少していき、最終的にブロックあたりの報酬は1LSKになります。そのため、リスクの発行枚数は増え続けているのです。
また、リスクはインフレ通貨と呼ばれていますが、LSKの発行ペースは同じなので、少しずつインフレ率は減少しています。およそ15年でインフレ率は1.74%になる予測です。
フォージング(鋳造)
ビットコインではマイニングと呼ばれる取引の承認作業は、リスクではフォージング(鋳造)と呼ばれています。
リスクを多く保有している101人の代表がフォージング(鋳造)を担当し、承認すると新規に発行されるLSKと取引手数料が報酬で貰えます。
言語にJavaScriptを使用
リスクの開発言語は、JavaScriptです。
多くの仮想通貨では独自の言語を使っているため、新しく開発に参加しようとしても、言語という大きな壁がありました。一方、JavaScriptはわかりやすく使いやすい言語です。メジャーな言語のため、多くの技術者が習得しています。そのため、新しく参加するハードルは低く、さらに開発が進んでいくことが期待されています。
JavaScriptを使うデメリットもあります。とてもメジャーな言語で使える人が多いため、攻撃をうけやすくなることです。
サイドチェーン
リスクのアプリケーションの基盤には、メインチェーンではなくサイドチェーンを使っています。
サイドチェーンは、メインチェーンから派生したチェーンです。
メインチェーンから派生していますが、メインチェーンではなく、サイドチェーンごとのブロックチェーン上にコードを書きます。そのため、サイドチェーンに独自性を出すことができます。
サイドチェーンを使うメリットは、サイドチェーンやDApps上に不具合やバグが発生した時に、メインチェーンを止めなくて済むことです。サイトチェーンだけをハードフォークすれば済むので、全体に大きな影響を与えません。これはハッキングを受けた時も同じで、サイドチェーンだけを切り離せば解決します。
メインチェーンに被害が出ることが無いために、メイン側でハードフォークをする…といった大規模フォークをしなくてもOKな仕組みになっています。
また、サイドチェーンが別々に動くことによって、複数の処理を一緒にすることができるので、処理能力が向上します。
デメリットとしては、サイドチェーンごとに承認者を置かなければいけないことです。小さなサイドチェーンや、小さな規模のDAppsでは、承認者を見つけることが困難です。
承認システムのカスタマイズができる
リスクのDAppsでは、それぞれブロックチェーンを作りそこにコードを書きこみます。そのため、DAppsを使えば、開発者が承認システムのカスタマイズをすることができます。承認者の人数を変えたり、POW(proof of work)やPOS (Proof of Stake)へ変更することができます。
VOTE
リスクでフォージング(鋳造)ができるのは、101人の代表のみです。
その代表はどうやって決めているかというと、VOTE(投票)です。フォージング(鋳造)したい人は、投票した人に対して報酬を与えています。貰える報酬は、自分がどれだけリスクを保有しているかによって変わります。
どれだけの報酬が得られるかを、以下のサイトで確認することができます。
調べる方法は簡単です
Lisk amountに、自分のウォレットに保有しているLSKを入力すると、Monthly earningsで月間どれだけ報酬がもらえるかわかります。
VOTEするには、1回あたり1LSK手数料がかかります。1回で投票できるのは、33人までです。そのため、101人全員にVOTEするには、4LSK必要です。4LSKかけて投票すると、回収するまでには数か月かかるので注意が必要です。
使用料がかかる
リスクの開発チームの考えは、「リスクのような汎用プロトコルは非営利であるべき」ですが、その上で構築されるアプリケーションやプロトコルで利益を得られるという考えを持っています。
そのため、リスクでは利用料がかかります。
- 通常の取引:0.1 LSK
- 代表者登録:25 LSK
- 2番目のパスフレーズの設定:5LSK
- マルチシグネチャ(複数署名)の登録:1名ごとに5LSK
リスクの価格
リスクは、時価総額2200億円で、仮想通貨の中で19位にランキングされています。(2018年3月14日現在)大きく変化していませんが、安定した仮想通貨だということがわかります。
リスク(Lisk)のチャート
引用:https://coinmarketcap.com/currencies/lisk/
2015年の公開当初は1LSK=700円まで急騰しました。
その後は、低迷が続き、2017年に仮想通貨全般が注目されたことにより、上昇しています。2017年末から2018年はじめまでは、他の仮想通貨と同様に下落していますが、2月に入ってから大きく上昇しています。これは、リスクのリローンチイベントが行われたからです。リローンチイベントの内容については、後述します。
リスクが買える取引所
引用:https://coinmarketcap.com/currencies/lisk/#markets
国内取引所
・coincheck(コインチェック)
コインチェックはNEM流出問題があり、現在取引することができません。
3月中旬になり、コインチェック問題は解消に向けて動き出しています。ネガティブな面ばかりではないので、国内の取引所が良いという人は、今後のコインチェックの動向をよく見るようにしましょう。
海外取引所
Bittrex
Bittrexは、アメリカの仮想通貨取引所です。扱うアルトコインの数は200種類で、とても多いのが特徴です。マイナーな仮想通貨を買いたいという人におすすめの取引所です。
Poloenix
Poloenixは、2014年1月に設立され、アルトコインの取引高が世界一で世界最大級の仮想通貨取引所です。手数料が安いことが特徴で、安く取引をしたいという人におすすめです。
しかし、2018年2月26日に、アメリカの銀行ゴールドマン・サックスが支援するサークル・インターネット・ファイナンシャルがPoloenixの買収を発表しました。サークル・インターネット・ファイナンスは、仮想通貨のモバイル決済の企業です。
買収によって、Poloenixのシステムが変わる可能性があるので、慎重にニュースをチェックするようにしましょう。
リスクの今後
あまり目立つ動きをしていなかったリスクですが、2017年から2018年にかけて大きな動きがありました。
マイクロソフトと連携
2017年、マイクロソフトはクラウドサービス「Azure」にリスクの機能を使いました。大手企業のマイクロソフトとリスクが提携して作ったということで一躍注目を浴びました。
世界的に広まる
2017年8月インドの取引所「BitBay」での取り扱いがはじまりました。人口の多いインドへの進出は世界進出への足掛かりです。
現在、リスクを取引している主な取引所は以下の通りです。
インドの取引所が扱いはじめましたが、いまだに取引の多くはアメリカの取引所で行われています。
まだリスクの認知度は低いので、今後さらに世界中の取引所で扱われるようになって認知度が上がれば、価格が上昇していく可能性が高いです。
2018年リスクのリローンチイベント
2018年2月20日、リスクはリローンチ(再始動)することを発表し、日本時間2月21日午前4時半にリローンチイベントを開催しました。
リローンチイベント全編動画:
https://twitter.com/LiskHQ/status/966045739829944322
リローンチイベントでの主な内容な以下の通りです。
- ブランドロゴ変更
- Lisk Hubが開始
- Core1.0.0にアップデート
- 新しいサイトをオープン
- Lisk Academy
- 手数料を問題視
- VOTEの報酬が変わる?
1つずつ説明していきます。
1・ブランドロゴ変更
リスクはこれまでのロゴを大きく変えて新しいロゴを発表しました。
以前のゴツゴツしたロゴからシャープなロゴに変更されました。
新ロゴの紹介動画:
2・Lisk Hubが開始
リスクの公式ウォレットには、「LISK Nano wallet」があります。
今回は、ウォレットがさらに進化した、「Lisk Hub」というアプリが発表されました。
URL:https://lisk.io/hub/index.html#/
「Lisk Hub」はまだベータ版で、本格的に使用できるのはまだ先です。「Lisk Hub」でできるのは、以下の通りです。
- Lisk Hubの内容を見る
- ウォレットの機能
- Lisk IDを作成する
- トークンの作成や配布
注目すべきポイントが、「Lisk ID」です。IDを作成すると、ひとつひとつにロゴが与えられます。
作成する時に、マウスを動かすことで独創的な形の組み合わせをしたオリジナリティあふれるロゴが作られます。他の人と同じロゴになることは一切無いので、自分だけの個性を出すことができます。カラーバリエーションも豊富なので、どんなIDが作れるのか楽しみな機能です。
さらに、オリジナルのロゴなので、送金する時に間違いが減ることが予想されます。
3・Core1.0.0にアップデート
リスクは、Core1.0.0へのアップデートを2017年9月に予定していましたが、延期され、2017年12月になり、さらにそれも延期されました。
今回のリローンチイベントで、Core1.0.0がテスト段階にあって、まもなくアップデートができると発表されました。
まずはベータ版として出されますが、あと1~2ヶ月程度でアップデートされます。Core1.0.0は多くの期待がよせられているアップデートです。アップデートによってリスクの価値が高まることは必須です。
4・新しいサイトをオープン
URL:https://lisk.io/
リスクは今までの公式HPをリニューアルすることを発表しました。現在、すでに新しいHPを見ることができます。動画が多く、視覚的に見やすいHPへと進化しました。
5・Lisk Academy
仮想通貨が世界中で盛り上がりを見せていますが、「そもそも仮想通貨ってなに?」「ブロックチェーンって何?」という疑問を持つ人が増えてきました。
リスクはそんな人に向けて「Lisk Academy」を開催し、学ぶ場所を提供することを発表しました。
Lisk Academyは、2つのステップがあります。
- Blockchain Basic(ベーシック)
- Blockchain Buisiness(ビジネス)
の2種類です。
Blockchain Basic(ベーシック)では、仮想通貨の基礎知識を勉強することができます。「ブロックチェーンとは?」「なぜ仮想通貨は注目されているのか?」など基本的なことが学べます。
Blockchain Buisiness(ビジネス)では、ブロックチェーンを企業が活用するためにはどういった技術が必要かなどの専門的な勉強をすることができます。特に仮想通貨を取り入れてみたいという企業向けのアカデミーです。
6・使用料を問題視
リスクでは、取引の際に使用料がかかっています。
使用料は、リスクだけでなく、ビットコインなどでもかかっていますが、ユーザーにとって使用料がかかると負担が増えます。リスクの使用料は他の仮想通貨と比べても、高くはないですが、少額のLSKを動かす時にも使用料がかかるので、あまり動かすことができません。
リスクの開発チームは、今回使用料を問題視していることを発表しました。
今後使用料が低くなっていけば、さらに活発にリスクが市場に出回るようになると期待されます。
7・VOTEの報酬が変わる?
取引に関する使用料が安くなることで、今後VOTEで得られる報酬が低くなることが予測されています。
報酬が安くなることはユーザーにとってマイナスのように思えます。しかし、リスクの市場が拡大することでさらに価格が上昇するので、ユーザーにもメリットがあります。
まとめ
リスクは上場当初は高騰しましたが、その後は低く安定した仮想通貨でした。
しかし、2017年~2018年にかけて大きな動きがあり、その分価格も上昇しています。とくに2018年2月20日に行われた、リローンチイベントの内容がすべて実装されれば、今後大きく価格が上昇し、市場規模が広がると予想されます。
今後も、リスクの動きは目を離せません。
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