ヨーロッパでのビットコイン普及状況と日本への影響

ヨーロッパは、アメリカと並び、ビットコインの普及が進んでいるエリアです。ちなみにアメリカの普及率はというと…、こちらの記事が参考になります。

アメリカでビットコインが普及している3つの理由と今後の展望

2017年11月17日

ヨーロッパではEU圏内のほぼすべての国でビットコインの取引や利用が可能ですが、国ごとにビットコインに対する規制は異なっています。ここでは、ヨーロッパ各国におけるビットコインの利用状況や普及の背景について解説します。

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ヨーロッパ各国のビットコイン普及状況

イギリスではビットコインが安全な資産と認識され普及している

イギリスはヨーロッパの中でもビットコイン決済ができる店舗が多い地域です。

ビットコインが普及した背景の一つとして、2015年11月にイギリス政府が発表したリスク調査の結果が挙げられます。この調査において、銀行預金や仮想通貨などの資産ごとに「テロなどの犯罪に利用される危険性」が比較されました。その結果、ビットコインの危険性は最も低いという評価となりました。

ビットコインは中央管理者が存在せず、匿名で利用できることから、テロなどの犯罪に利用されそうな印象もあります。ですが、イギリス政府の調査結果はまったく逆のものであったため、一気に注目を集めたのです。この結果はイギリス国内だけでなく周辺各国へも大きな影響を与えることとなったのです。

また、2016年6月の国民投票によって決定されたイギリスのEU離脱によりビットコインが急騰したことからも、ビットコインは安全な資産として認識されていることがわかります。イギリスは、ビットコインへの課税に消極的なことからも、今後のさらなる普及が期待されます。

キプロス金融危機でビットコインへの注目が集まる

2013年3月のキプロス金融危機は、ヨーロッパでのビットコイン普及に関して大きな意味をもっています。

当時、キプロス共和国は財政危機に陥り、EUから金融支援を受けることになりました。これに関連して、銀行預金の引き出し停止や、国民の預金から税金を徴収して資金の穴埋めをするという対策が発表され、キプロス政府やキプロス通貨の信頼が失墜しました。

このとき、キプロス通貨に代わるものとして、ビットコインに注目が集まりました。

キプロス国内が混乱している中、資金をキプロス通貨からビットコインへ変換する動きが出ていたのです。このことは、キプロス国内だけでなくヨーロッパ全体へ大きく報道され、政府が管理する通貨への不安とともに、特定の運営者がいないビットコインの安全性が認識されるようになりました。この金融危機以降、ビットコインの評価は徐々に高まり、取引の拡大につながっています。

ドイツではビットコインによる公共料金の支払いも可能に

ドイツの都市ハノーファーで電気やガスなどの供給を行う会社Enercityは、ビットコインによる支払いを可能としています。

住んでいる街の支店にて、請求書に付いている支払いコードを使って、初心者でも簡単に決済できるようなシステムとなっています。ドイツで最大のエネルギー会社がビットコイン決済を受け付けていることから、今後、様々な企業においてもビットコイン決済が広がることが予想されています。

また、スイスでも公共料金の支払いに仮想通貨を利用する試験が行われています。

収益やコストなどの調査を行い、今後の継続が決まれば、ビットコイン決済がさらに広がる要因となりそうです。さらに、首都ベルンでは、ビットコインATMの設置も進んでおり、仮想通貨の利用環境が整いつつあります。仮想通貨を取り入れたビジネスを行うベンチャー企業も誕生しており、ビットコイン市場は今後さらに拡大すると見られています。

アイスランドではビットコインの売買は禁止

アイスランドでは、国内における外貨としてのビットコイン売買は全面的に禁止されています。ただし、国内でマイニングされたものに限っては、流通が容認されています。

ビットコインを含む仮想通貨の取引を禁止する理由としては、テロ組織などによる武器や麻薬の密売防止や、マネーロンダリングの抑止が挙げられます。アイスランドのほかにも、取引の禁止や制限を設けている国はありますが、前述のとおり、ビットコインのリスクの低さを示したイギリスの調査結果もあるため、今後は規制緩和の可能性もあります。仮想通貨に対する規制に関しては、各国ともに調整段階であるため、今後の動向に注意が必要です。

スペインの流動的なビットコイン普及状況

スペインにおいてもビットコインは利用されています。

最も利用できる店舗が多いのは首都であるマドリードで、飲食店やショピングセンター、ホテルなどで、ビットコイン決済が可能となっています。その他の地域では、今のところビットコインを利用できるお店は少ないようですが、今後の展開は期待されています。

また、前述のキプロス金融危機の際には、スペインでもビットコイン関係のアプリが多数ダウンロードされ、ビットコイン流通量も大幅に増加したことから、ビットコインへの関心が高いこともわかります。カタルーニャ自治州の独立問題も抱えており、今後のスペインの動向は、ビットコイン相場に影響を及ぼす可能性が高そうです。

ヨーロッパのビットコイン普及状況は日本への影響も

ここまで、ヨーロッパ各国におけるビットコイン普及状況や規制などについて解説してきました。ビットコインの相場は様々な要因で大きく変動するため、ヨーロッパ各国の動きにも注意が必要です。

また、ビットコインを含む仮想通貨に対する規制は、各国ともに流動的ですが、ヨーロッパ諸国の影響力は強いため、一つの国の動きが日本を含め世界中へ影響を与える可能性もあります。規制の内容によっては、取引の制限や禁止の可能性もあるため慎重な判断は必要ですが、日本国内におけるさらなる普及も期待できます。

まとめ

仮想通貨は世界中で少しずつを根をはり始めていますね。アメリカ、ヨーロッパ、日本は仮想通貨を前向きにとらえていて、中国、韓国、ロシアはやや警戒態勢。今後どれくらいのスピードでどこまで広がるのか注目です。

最近では国がデジタル法定通貨を出せば、色々な問題が解決するんじゃないか?という話も出てきていますが、どこが終着点になるのか目が離せません。

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ABOUTこの記事をかいた人

税理士事務所で働く24歳OL。2016年8月に、わけも分からず仮想通貨を買って握りしめていたことが全てのはじまり。以前は「男にたかる港ガール」だったが、仮想通貨がキッカケで「自力で稼ぐこと」に目覚めて、今はICOや草コインを買いあさり、トレードまで自分で行うまでに。「クリプトカレンシー女子」として情報発信も広く行っている。