コインチェック事件で盗難されたNEMはダークウェブと呼ばれるインターネットでバーゲンセールされている状況にあります。
ダークウェブ参考記事はこちら。
市場価格よりも10%から15%も安く買えるとあって盗難されたものと気付きながらも購入する人が後を絶ちません。そのため他の仮想通貨が連日上昇しているのにNEMだけは波に乗り切れていません。これはNEM保有者にとっては由々しき問題です。
このまま売り圧に押されて購入意欲を削がれ停滞期に突入するのか、それとも盗難NEMの売りがなくなれば一気に反転するのか。今回は、NEMの現状と今後について説明&予想をしていきたいと思います。
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NEMと他のコインの価格を比較
まずは、NEMがどれだけ売り圧のせいで上昇の腰を折られているのかを確認してみましょう。
NEMのチャート
引用:Tradingview
ビットコインのチャート
引用:Tradingview
両者を比べて見ると、その違いは歴然です。
NEMは上がろうと思っても、売り圧力によって価格が上がりません。それに対してビットコインは力強く上昇を続けています。
NEMが上がらないのは売り圧力のせい?
NEM価格が上昇しないのは売り圧力のせいという見方もあります。
確かに犯人は1日に10億円ペースでNEMを売却している模様。
仮想通貨流出 ネム交換100億円分超かhttps://t.co/vtsR6KhBEd
— 岡三マン (@okasanman) February 19, 2018
ここで、ニュースをよく見ている人なら「あれ?盗難NEMには印をつけているから売却できないんじゃないの?海外ならともかく日本の取引所では売却できないんでは?」と考えると思います。
例の盗んだXEMをZaifに売っている君、大体20%ずつ量が増えている。多分、BTCとアビトラしてたんだろうな…
最後の入金で「ts:warning_dont_accept_stolen_funds」という追跡用のモザイクを付けられたので、焦って止めたのかも。であれば、多分NEM財団側にはバレているっぽいので一安心 pic.twitter.com/GWPaUhQptC— 単眼愛(モノアイ) (@mono_i_love) February 9, 2018
しかし、ZaifでNEMを売却している人もいます。
確かにNEM財団は、盗難NEMにマーキングをしていると言いましたが、実はNEMにマーキングしているのではなく盗難NEMが入ったウォレットにマーキングしています。つまり、ウォレットを次々に変えればマーキングが追いつかなくなるということ。
犯人は次々とウォレットを新しいものに変えて、第三者に売却したり、匿名通貨などに交換をしたり、複数の手段で現金化ルートを作っているためか、現状は全てがマーキングされているというわけではありません。構図としては今はNEM財団と犯人のいたちごっこに、犯人が勝利している状態です。
コインチェックから盗まれた5億 $XEM の現状。実行犯からの送金履歴をShimizuさんツールで図示すると、既に取り返しが付かないのが分かる。ダークウェブ上で、盗難XEM購入者を使った資金洗浄は順調の模様。現在犯人は時価11億円のXEMをダークウェブで販売中。高笑いが聞こえるhttps://t.co/L0V50CPeqb pic.twitter.com/ykSQQ0g31o
— 単眼愛(モノアイ) (@mono_i_love) 2018年2月19日
盗難されたものと知りながらダークウェブに殺到する投資家が存在する限り、NEMの売り圧力は消えそうにありません。今のペースで売られ続けると、売り圧力が消えるのは3月中旬頃と見込まれています。
ビットコインに売り圧力が存在しない理由
犯人はNEMをダークウェブ上で、ビットコインなどの他の通貨建で販売しています。
ということは、ビットコインも相応の売り圧力が存在しているはずと思いますが、ビットコインやそれ以外の通貨にはそれらしき売り圧力が存在しません。
その理由は2つ、時価総額の大きさによるものと別の暗号通貨への交換です。
ビットコインの時価総額は桁違い
NEMとビットコインでは時価総額は50倍。
こちらが2月21日現在のNEMとビットコインの発行枚数と時価総額です。
- NEM:89億9999万9999枚|時価総額 約4410億円
- BTC:2100万枚|時価総額 約25兆2000億円
(内盗難NEM:5億2300万枚)
※時価総額は2月21日現在
ビットコインの時価総額に対する盗難NEMの時価総額の割合はたった0.1%なのに対し、NEMの発行枚数に対する盗難NEMの割合は5.8%です。
犯人が全枚数をビットコインと交換する訳ではありませんが、時価総額が大きいビットコインにとってはNEM分の売り圧力など実は大きな問題ではないのです。
暗号通貨に交換
犯人たちは、NEMと交換したビットコインを法定通貨にせずとも「取引履歴を閲覧不能な暗号通貨」に交換してしまえば、追跡は不可能になりますので、その後は自由に使えます。
だから、ビットコインや他の通貨には盗難NEMの売り圧力が存在しません。
売り圧力よりももっと怖いのは「買う人」がいなくなること
売り圧力は確かに存在しますが、「コインチェックでNEMを保有していた人たちが強制利確している」という見方もできます。
つまり、将来の利確売りがこの1、2ヶ月の間に行われているだけ、という言い方も出来ます。
これが、盗難NEMでなければ、強制的にガチホ組や安値組が利確されて「上値が軽くなった状態」と言えます。
しかし、実際にはNEM は盗難されたというレッテルがついてしまいました。NEMを取引所で購入したら、「盗難のマーキングつけられちゃうの?」と心配になる方もいます。だから、他の仮想通貨のような買い手が現れないかもしれないのです。それが、一番恐ろしいことです。
実際のところNEMは危険な通貨ではありませんし、NEMには全く落ち度がありません。
テックビューロが手がけるCOMSAがNEMベースに変換されるというポジティブニュースもありますので、NEMの将来性はそれほど暗くありません。だからこの売り圧力期間を絶好の買い場と考えて、買い増しする投資家も存在します。
しかし、初心者さんは慎重に。まだ盗難NEMの問題は解決していませんので、落ち着くまでは静観することが無難ではないかと思います。
- 日本経済新聞:流出NEM、90億円分交換か ダークウェブ経由で資金洗浄の疑い
- マナ氏:NEM(XEM)の値下がり理由はダークウェブでの売り圧
- Mobilecenter:主要仮想通貨の総発行枚数の比較表
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