2月6日現在、ビットコインをはじめとした仮想通貨は軒並み全面安となっています。
こちらはBTC/JPY。
引用:https://www.tradingview.com/x/JUXqA1fU
こちらはETH/JPY。
引用:https://www.tradingview.com/x/LG72Ispi
2017年12月には240万円をつけたビットコインはとうとう70万円を割り込んでしまいました。また仮想通貨全体の時価総額は1週間前の約半分になっており、過去最大規模の暴落となっています。
今回の暴落の原因は複数要因が絡まっていると思われます。
欧米でのクレジットカード購入禁止、中国の仮想通貨規制の強化、テザー疑惑、北朝鮮のハッキング、広告規制、ダウの暴落など複数の悪材料が重なり大暴落を引き起こしています。今日は仮想通貨の2月5日ショックについて解説していきます。
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原因1:大手金融グループがクレジットカードでの仮想通貨の購入を禁止した
ロイズバンキンググループを始め、JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカなど大手のカード発行会社がクレジットカードでの仮想通貨購入禁止を発表しました。
クレジットカードでの購入は、法定通貨入金の手間が省けますし手元に現金がなくても購入できるので、仮想通貨購入の際の主な方法でした。しかし、大手金融がクレジットカードによる仮想通貨の購入を購買意欲が薄まり下落したとみられます。
原因2:北朝鮮が韓国の仮想通貨をハッキングしたとの報道
2月5日、韓国の聯合ニュースは「北朝鮮が仮想通貨を盗むために韓国の取引所をハッキングし、数千万ウォンの仮想通貨を強奪した」と発表しました。
これは、韓国の国家情報院が韓国国会に報告した内容なのですが、その中で、非公開の報告として「日本のNEMハッキング事件も北朝鮮の関与の有無を調べている」と述べているようです。
原因3:中国の仮想通貨規制強化「仮想通貨ウェブサイトのアクセス禁止」
中国は、2017年9月にICOを全面禁止したのを皮切りに様々な仮想通貨規制を打ち出してきましたが、今度は「仮想通貨ウェブサイトへのアクセス禁止」する計画があると発表したのです。
すでに国内の仮想通貨売買は不可能になっていたため、中国に住んでいる人たちは海外の仮想通貨取引所で売買を行っていました。ところが、今回はそれすらも禁止すると言うのです。
これで、中国に住んでいる限り仮想通貨売買が事実上不可能になるということになりました。
ただし、既に規制が入っていたため、価格に影響が出るほどの市場シェアは元々なかったとのこと。
原因4:中国で仮想通貨関連の広告禁止
先週、アメリカのFacebookやインスタグラムでは仮想通貨に関する広告やICO広告を禁止すると発表しましたが、それに続き中国でも仮想通貨に関する広告がすでに停止されている状態です。
検索サイトやSNSではすでに、仮想通貨関連の広告は配信されていません。
原因5:拭い去れないテザー疑惑の重み
テザー疑惑とは、テザー社が発行するドル連動型通貨(発行するたびに同量のドルを購入する)のUSDTが、ドルを購入することなく発行されていた疑惑です。さらに、そのUSDTを使ってビットコインの買い支えや暴騰を起こしていた可能性が報じられています。
この疑惑が本当だった場合、これまでのビットコインをはじめとする仮想通貨の価格上昇の根底が覆される大変な事態に発展します。
このテザー疑惑は今日現在、明確な証拠とともに否定されることがなかったため、日に日に疑惑が濃くなっている状態です(本日公聴会があるということで、速報が出る可能性があります)。
原因6:世界同時株安、ダウ、日経も大暴落
ビットコインの暴落に拍車をかけているのが、ダウや日経の大暴落です。
2018年2月6日現在日経平均は前日比マイナス1585円下落率-7%と過去の下落率ランキングの12位に位置する暴落っぷりです。さらに、ダウの先物が下げていることから、夜間の日系先物取引やダウも下げることが想定できます。
株投資かと仮想通貨投資家はある程度重複していますので、どちらかが暴落すると、もう片方もズルズルと引きずられてしまうのです。
まとめ
今回の仮想通貨大暴落は複数の要因が絡まり発生しました。5日は下げ要因による下げ、6日は買い注文の厚みが無くなったために少額の売りでも値を下げてしまっているという見方が妥当と思われます。
そして、これらの原因はすぐに解消されることはありません。
テザー疑惑については徐々に真相が解明されていくでしょうし(今日公聴会があるとのこと)、各国の規制(ルール)は強化されることはあっても緩和されることはありません。これから、ビットコインは通貨として普及していくための通過儀礼として、様々な困難が待ち受けています。
しかし、ビットコインはすでに世界のインフラの一部として動き始めているのでこのまま規制の飲み込まれ価格がさがりつづけることはないと考えます。再び上昇トレンドに転換するためにはもう少し時間がかかりますので、しばらくは下落を意識したトレード・投資が必要となりそうです。
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