リップルCEOブラッドガーリングハウス「ICOブームの勝者は弁護士になるだろう」

リップルのCEOブラッドガーリングハウス氏が、乱立するICO案件やその訴訟対応などについて、「弁護士が一番の勝者だ」と発言しました。

一体どういう意味でしょうか?

早速発言をじっくり検証して見ましょう。

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リップルCEO「ICO収益の一部は貯蓄すべき」

リップルのCEO、ガーリングハウス氏は、乱立するICOのその主催者に対して『ICOで得た資金の一部は貯蓄すべきだ』と言いました。

その理由は、訴訟リスクです。

ICOは、想定していた通りに事業が進まなかった場合、トークンを購入した投資家たちから訴えられる可能性があります。実際に、すでにアメリカでは訴訟も複数起きています。そして、ガーリングハウス氏は「ICOを行う際も、訴訟になったときも、結局は弁護士が必要になるので、ICOブームの勝者は弁護士になるだろう」と話しています。

確かに、ICOを行う際は、弁護士による法的アドバイスや、リーガルチェックが必要ですし、訴訟になったときは弁護士に弁護を依頼することになりますよね。

さらにガーリングハウス氏はこう言いました。

「時には、リアルな顧客対応に重点をおいたほうがいい。そうすることでトークン発行のインフラ管理や取引所への上場、それにともなう措置について心配する必要がなくなります」

顧客対応に重点を置くことで、結局後々の問題も解決できる、または減らせるというアドバイスのように聞こえます。

ある企業は、昨年38億ドルの資金をICOで集めましたが、この仮想通貨市場は、ほとんどの国で法律が整備されておらず守られていません。投資家だけでなく企業、関係者すべてがこれまでのシステムでは保護されないのです。

つまり、それに対する訴訟リスクも大きいということ。

ICO実施者はそれを踏まえた上で、ICOで集めた資金を全部使わずにプールしておく必要があるのです。実際におきた訴訟では、ICOで集めた2億3200万ドルの中から弁護士費用を拠出することになり、ICOに参加した人々は痛手を負っています。

ユーティリティートークンVSセキュリティトークン

ICOはイスラエルでもスポットライトを浴びて、追い風を受けています。

イスラエルではICOが「限られた規模」で行われているかどうかを、委員会がチェックすることを決めました。さらに、ICOのトライアルと企業へのアドバイスを行う「規制サンドボックス」を作って、この流れを促進したいと考えています。

また、「ユーティリティトークン」と「セキュリティートークン」を明確に区別することを求めています。

セキュリティートークンは所有権を有しているホルダーに配当を支払うことが多く、ユーティリティートークンはプロジェクトの商品やサービスの使用権を利用することができます。

このように、イスラエルではICOに対して規制するのではなくルールを作りながら、革新を進めようとしています。もし、イスラエルがこの提言を実施すれば、多くのICOを行おうとしている企業や起業家、個人がイスラエルでのICOを実施しようとイスラエル国内に集まることになります。

イスラエルのICOは今後の注目となりそうです。

まとめ

ガーリングハウス氏は、今回ICO のリスクについて、ICOを発行しようとしている人々や、発行した人、主催者たちに向けて「資金を全部使わないように」とアドバイスしています。

実際に、ICOの事業が失敗したことで、投資家達に訴訟を起こされ集めた資金が本来の目的ではない「訴訟費用」に消えてしまう案件が発生しています。このままいけば、ICOを実施するときの法律関係のアドバイスや訴訟を行うための「弁護士」だけがICOブームの勝ち組になってしまうと。

そうならないためには、顧客の問題を解決することが大切だと話しています。

イスラエルでは、ICOを規制するのではなく促進する追い風が吹き始めていますので、今後のイスラエルの動きにも注目しておきましょう。

また、以前記事に取り上げたDAICOの広がりも引き続き期待したいところです。

DAICOとは?ヴィタリック氏が提唱した新しいICOの形。これで詐欺ICOはゼロになる?

2018年2月14日

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ABOUTこの記事をかいた人

税理士事務所で働く24歳OL。2016年8月に、わけも分からず仮想通貨を買って握りしめていたことが全てのはじまり。以前は「男にたかる港ガール」だったが、仮想通貨がキッカケで「自力で稼ぐこと」に目覚めて、今はICOや草コインを買いあさり、トレードまで自分で行うまでに。「クリプトカレンシー女子」として情報発信も広く行っている。