仮想通貨に否定的だったロシアが、自国仮想通貨の「クリプトルーブル」の発行を決定したとのこと。
ロシアの通信情報大臣ニコライ・ニキフォロフが、ロシア独自の仮想通貨を発行すると発表した 引用元:engadget|ロシアが独自の仮想通貨を発行か。ただし採掘不可で政府が発行数制御、取引追跡も可能
当初は否定していたロシアに何が起きているのか。一転積極的になった原因は何なのか?揺らぐロシアの仮想通貨事情を見ていきましょう。
スポンサー:週に3回のトレードで50万円を283万円に増やす方法
週に3回のトレードで50万円を283万円に増やす方法が無料で公開されました。1日20分のチャートチェックで後はスマホでOK。元本50万円、月40万円の収入になるそうです。実績者多数の講座なので、是非チェックをオススメします。
■無料:週に3回のトレードで50万円を283万円に増やす方法
仮想通貨に否定的なロシアが発行するクリプトルーブル
中央銀行が仮想通貨取引サイトへのアクセスを遮断したと思えば、プーチン大統領の署名付きで仮想通貨の規制ガイドラインを発表してICOの前向きな検討を試みるロシア。どちら側に動くのか、仮想通貨に関する姿勢は不透明です。
そんなロシアでまた動きがあり、最近になって通信情報大臣のニコライ・ニキフォロフ氏から自国仮想通貨の「クリプトルーブル」を発行する情報が明らかにされました。
クリプトルーブルはマイニング不可の仮想通貨
クリプトルーブルには「マイニング不可の仮想通貨」という特徴があります。
ビットコインなどの仮想通貨は、マイニングと呼ばれる通貨の発掘作業で仮想通貨の運営にコンピュータリソースを提供し、その見返りとして仮想通貨がマイナー(仮想通貨の発掘者)に支払われますが、クリプトルーブルではそれができない仕組みになっています。
その代わり、政府と同等の公的機関が発行と管理を行うようにすると発表されています。
マイニングができるのは政府もしくは政府に準ずる公的機関のみができるということですが、自国の法的な仮想通貨であれば、当然一般人が出来ないようにするでしょう。引用元:仮想通貨まとめ|ロシアが仮想通貨「CryptoRuble」発行決定
国が発行する法的な仮想通貨であれば、国民によるマイニングを防いで国が管理するのは当然のことかもしれませんね。
出所がわからない場合は13パーセントの課税
クリプトルーブルはいつでもロシアの通貨であるルーブルと交換可能ですが、交換する際に出所を証明できない持ち主には13パーセントの課税をするそうです。
これは不正対策の一環であり、ブロックチェーン技術を使って仮想通貨の流れを追跡し、情報を不正に得て取引をすることを防ぐ手段となっています。この対策はマネーロンダリング(資金洗浄)の手段としてクリプトルーブルが使われないようにすることも可能です。記録がブロックチェーンに残されるので、脱税などの犯罪を未然に防ぐこともできるので仕組みとして優れています。
さらに、仮想通貨トークンの購入時と売却時に発生した差額にも13パーセントの課税がされると報じられています。
こうした課税は微々たるものですが、ロシア国内の犯罪組織から資金を巻き上げる目的もあるのではないかと推測されています。
インターネット上の仮想通貨「ビットコイン」を使って少なくとも40億ドル(約4400億円)相当のマネーロンダリング(資金洗浄)に関与した疑いで、ロシア人の男がギリシャで拘束されたと伝えた。引用元:産経ニュース|ビットコインで資金洗浄、ロシア人をギリシャで拘束
ロシアには5,600ものマフィア組織が存在し、彼らはロシアの国内総生産(GNP)のおよそ40パーセントを稼いでいると言われています。課税によって犯罪から資金を巻き上げるロシア政府はとてもしたたかと見ることも出来ますね。
政府内部で仮想通貨の方針が矛盾している事態に
これほど自国仮想通貨の詳細が発表されていても、政府はその運用開始時期に関しては言及していません。さらに、いまだにビットコインやイーサリアムなどの現存の仮想通貨にも否定的な立ち位置であるように、政府内で仮想通貨の方針が矛盾しています。
大臣は、クリプトルーブルの作成はビットコインなどの他暗号通貨の合法化を意味するものでないことを強調した。既存の暗号通貨とは異なり、クリプトルーブルはマイニング不可能で、ある一定量の規制された量でオープンソースなモデルとは異なることを示唆 引用元:CCM|ロシア、独自暗号通貨「Crypto-Ruble」を発行。ビットコインは合法化しない
プーチン大統領はイーサリアムの開発者であるヴィタリック・ブテリン氏と対談を行って話題になったものの、匿名性の高い仮想通貨を利用した不正を懸念しています。
しかしながら、政府主導で債権取引にブロックチェーンを導入するなど、ブロックチェーン技術の開発も盛んになっていますし、11月の中頃にロシア中央銀行の第1副総裁のセルゲイ・シュベツォフ氏が、ICOスタートアップの資金調達機会を増やすことが可能であると前向きな姿勢を見せたり、仮想通貨に熱い視線を向けていることがわかります。
これはICOを禁止としている中国、韓国とは全く異なった対応ですね。
この一連の流れを見ると、基本の姿勢としては自国の仮想通貨(クリプトルーブル)はOKだけど、民間の仮想通貨(ビットコインなど)はNGという方向性で進んでいるのが感じ取れますね。方針が二転三転するロシアの仮想通貨事情ですが、最新のニュースで見る限り、ロシア国内で仮想通貨が浸透していく日はそう遠くないのかもしれません。
コメントを残す