ベネズエラの大統領が「ペトロ」は171000件の事前登録済みと発表したが疑問の声も

財政難、食糧難に苦しむベネズエラが仮想通貨「ペトロ」を発行すると発表して仮想通貨トレーダーたちをざわつかせましたが、今度はすでに「17万1000件」の事前登録があると発表して、疑いの目を向けられています。そもそも仮想通貨を国が発行することに対しても、懐疑的な投資家が多数。

それではベネズエラが発行する仮想通貨ペトロや、他国が発行予定の仮想通貨事情を詳しく確認してしてみましょう。

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ペトロとは?本当に成功してる?そもそも国が発行??

国が仮想通貨を発行するという時点で、その矛盾を感じる方も多いのではないでしょうか。

そもそも仮想通貨とは、管理者がいない非中央集権型で、全員で取引や採掘を監視し合うことがメリットはずだったのに、国が発行してしまえば、円やドルのような法定通貨と一緒なのでは…と。

ベネズエラは現在財政危機に陥っており、アメリカからの制裁が追加されれる危険性もある国です。そこで回避策としてペトロを発行して資金を集めて制裁を回避しようとしているのです。しかも、その仮想通貨は原油資源に保証されているとのこと。

ベネズエラの計画によると1億ペトロ発行予定で、1ペトロあたり、ベネズエラ産原油1バレルに価値を裏付けするというのです。

負債を抱える国家が発行するペトロに対して、世界のロイター通信までがこんなコラムを書く始末です。

ニューズウィークに至っては詐欺呼ばわりです。

このように、ベネズエラ政府がペトロ発行の声明を出した時点で多くの疑問の声が噴出していました。

ところが、ベネズエラ大統領ニコラスマドゥロは、2月26日に大統領公式ツイッターで「ペドロは171000件の事前登録が完了していて、ドル建で40.8%、ユーロ建で6.5%、イーサリアム建で18.4%、ビットコイン建で33.8%で予約されている」と発表しました。

これにはトレーダーたちも苦笑い。合計99.5%ですが、残りの0.5%はどこに行ってしまったという疑惑の声も。

政府はICOのプレセールで、すでに7億3500万ドル、日本円で788億円を調達したとしていますが、多くのトレーダーや専門家はこの数字は虚偽であると考えています。実際にベネズエラ政府はペテロが成功していると発表しているにも関わらず、出資者の名前は明らかにされていません。

こんな状況にも関わらず、今度は金で保証されたペトロゴールドを発行する予定とのこと。財政破綻寸前の国家が発行するペトロを購入する人は、果たして本当に存在するのでしょうか。

他国の官制仮想通貨事情とは。イラントルコ、ロシアも続く?

官制仮想通貨を発行して、財政難を乗り切ろうとする動きは、ベネズエラだけでなく、イランやトルコにも波及しています。

ペトロが立ち上げられた翌日、イランは仮想通貨発行のために取り組んでいると発表しました。

さらにその翌日にはトルコが「トルココイン」の発表を公式に検討していると明らかにしています。さらに、大国ロシアも「仮想ルーブル」を立ち上げる計画。今後も、官制仮想通貨の発行が続くことになると、「一体仮想通貨とはなんだ」という疑問をぶつけたくなりますね。

まとめ

ベネズエラやトルコ、イランといった財政難に苦しむ国が相次いで、仮想通貨による資金集めを目論んでいます。ベネズエラは、ICOのプレセールで788億円を集めたといっていますが、「うそ」との見方が大多数。

官制仮想通貨の流れが波及して、それぞれの国が通貨を発行し始めたらもはやそれは、新たな法定通貨が増えることと変わりありませんよね。

ベネズエラのペトロは、仮想通貨というよりも国債に近いと言えます。

中小企業だけでなく、大企業や国もICOに乗り出す時代に突入しましたが、今後の正解のお金はどう変化していくのでしょうか。

仮想通貨と法定通貨の線引きが曖昧になってきた最近ですから、投資をする際は「この状況で生き残る通貨はどんな通貨か?」を常に意識する必要がある、そう感じさせるニュースでした。

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ABOUTこの記事をかいた人

税理士事務所で働く24歳OL。2016年8月に、わけも分からず仮想通貨を買って握りしめていたことが全てのはじまり。以前は「男にたかる港ガール」だったが、仮想通貨がキッカケで「自力で稼ぐこと」に目覚めて、今はICOや草コインを買いあさり、トレードまで自分で行うまでに。「クリプトカレンシー女子」として情報発信も広く行っている。